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条件をポジティブに変える、明るく閉じた家
長野市川中島K様邸 workscase_006

建築土地の南面は県道。自動車や歩行者の往来が激しく信号待ちで真っ先に目に留まる。そんな場所で解放感とプライバシーの両立を実現した。さらに家で過ごす時間をワクワクさせる建築家の仕掛けが一層暮らしを豊かにする。

「大きな窓はない、内に開くという発想」 - 建築家の視点 -

建築家/辻岡 直樹
(辻岡直樹建築設計事務所)

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住宅では、どこかに大開口を設けるのがセオリー。この土地は、日射取得に重宝される南東の2面が道路に接している。辻岡氏はプライバシーの確保とともに、南面のパッシブを最大限に活用しようと試みた。これが、概念を覆す設計となる。

そこで生み出したのが、LDKを照らす小さな高窓。ハイサイドに連なる窓は、太陽の光を極限まで取り入れる。いつでも空が望める高窓は、外の喧騒を忘れさせる。さらに、在宅ワークをされるK様だから生まれた、いくつもの遊び心ある空間を提案した。ゆとりと刺激を与える。こうして、「外を閉じ内に開く」開放的な住まいが実現した。

建築家プロフィール/辻岡直樹
Facade_1

Facade_1

窓がなく堅牢で重くなりがちなブラックの外壁だが、ホワイトを射し色にすることで重くなりすぎず爽快な印象をもたらしている。

Facade_2

Facade_2

上下で小窓が横並びにすることで、BOX型の堅い印象になりがちが外観にリズムが生まれている。

Living Dining

Living Dining

キッチン前に小上がりを設けることで、ダイニングテーブルの椅子替わりに。そのまま本を読んだり、在宅ワークの場所になったり、横になったりと気持ちの向くまま自由なスペースに。

Living

Living

プライバシーを考慮して大きな窓は設けていないが、上部に並ぶ高窓からの光が入り明るさを保ちつつ、籠り感のある落ち着いた空間とした。高窓からは、空を眺めることができ外の喧騒を忘れさせてくれる。

Freespace

Freespace

将来は子ども部屋を想定し、可変性のあるフリースペースとした。梁と柱を現わしとすることで、広い空間に遊びをつくった。

Atrium Space

Atrium Space

階段上の吹き抜けに腰かけて足を投げ出したい!という奥様の希望を叶えた。デスクを設けて単調になりがちなワーク時間も変化を付けて楽しい時間に。

Entrance_1

Entrance_1

玄関を入ると、広い土間空間が広がりON/OFFが完全に分かれた2つの入り口になっているが、リビングを介して回遊できる。シンプルな手洗いコーナーをポイント。

Entrance_2

Entrance_2

夏はテニス、冬はスノーボードとアクティブなご夫婦。室内でも気軽に道具を手入れしやすいように土間内に排水を設けた。