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N9 design
HEAT20 G3

モデルハウス
取材協力:AND ARCHI

中澤勝一建築の N9 designモデルハウスが、どのようなコンセプトで作り上げられてきたのかを解剖する。
N9 designとは、中澤勝一建築がプロデュースする「9つのNデザイン」をコンセプトとした住宅ブランドだ。
N9 designが、HEAT20 G3のスペックの住宅性能を採用した理由は「豊かな暮らし」を提供するための手段である。
性能×設計×技術から生み出される住まいの価値を体感できるモデルハウスとなった。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「地元の力で価値のある住宅風景を守っていく」

N9 designの大切にしているコンセプトは、地元の力で価値のある住宅風景を守っていくこと。これは、中澤勝一建築が目指している住まいづくりの根底にある想いだ。

中澤勝一建築が住まいづくりの基本となる「大工魂」は地元で職人の技術を継承し住宅風景を守っていくという意思が込められている。大工の職人は、経験の豊富な年配者から、これから大工職人として一人前を目指す若手まで所属している。技術の伝承を通じて、地元に価値のある住まいづくりを残していくためだ。

N9 designのモデルハウスは、高い住宅性能とデザインを両立しながらコストパフォーマンスの良い住まいを表現している。全てにおいて高いレベルの仕事を求められている職人の技術は高くなくてはならない。N9 designが、提供する価値のある住まいは「大工魂」という思想に支えられている。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「その答えは、日々是好日。」

中澤勝一建築のブランドであるN9 designは、これからの住まいづくりをG3のスペックで建てることを提案している。その第一弾となるモデルハウスが完成した。

建築家ナカタヒロヨ氏がG3の性能を利用して設計した住宅の答えが、「日々是好日。」

いつもある日常的な時間が豊かであることを実感できる空間を目指したのが、G3スペックのモデルハウス。長野に居を構えるナカタヒロヨ氏は、信州の気候を熟知している。夏と冬の厳しい気候をストレスなく穏やかに暮らせることを表現した設計となった。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「快適性」

断熱性能Ua値0.22W/m・k以下、気密性能C値0.23cm2/m2以下という超高気密高断熱性能を有しているモデルハウスは、一年中春のような快適性を低ランニングコストで実現する。

一歩室内に入ると、玄関からLDK、そして脱衣所に至るまで家中が一定の温度で保たれ快適である。部屋ごとの温度差は、生活者のアクティビティを低下させると考えている。家中が一定の温度で保たれていれば、階段スペースや玄関スペースまでもがリビング空間の一部となり生活の幅が広がるのだ。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

モデルハウス内の空気はとても清涼で心地よい環境を保っている。これに寄与しているのが「涼暖(※)」。

涼暖とは、床下(基礎内部の空間)や階間(1階と2階の間の空間)に空調の風の通り道を作り、各部屋までエアコンの風を送り込むシステム。室内空間の空気を大きく攪拌することなく家中を一定の温度に保つことのできる新しいシステムだ。

涼暖によってエアコンの風を直に感じることが無いため、清涼で静かな空気環境が保たれている。特に冬場の乾燥を気にする方などへはお勧めできるシステムだろう。人が乾燥を感じる理由の一つが風の流れ。風を体に直接感じると肌の表面から湿気が奪われ乾燥を過度に感じることになる。快適性を確保するためのあらゆる選択がされているモデルハウスと言えよう。

「涼暖」について詳しくはこちら

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「広がる生活空間」

家中を一定の温度で均一に保てる住宅性能は、間仕切りを少なくすることができる。G3の住宅スペックは、設計の概念を変化させる。間仕切りを少なくすることで玄関からLDK、そしてリビング階段にすることで2階の居室へと空間がつながっていき、開放性のある生活空間が得られる。玄関スペースや階段空間や廊下がリビング空間と一体となり、これまでの生活空間の概念を変化させる。

どこからが玄関で、どこからがリビングなのかが曖昧となり、いつの間にか階段空間を抜けてキッチンエリアにたどり着く。住まい手にとっては、どのエリアも居場所となり生活の場が増える。生活の場が増えれば住まい方のバリエーションも必然と増えてくる。ナカタヒロヨ氏とN9 designが新しい生活の仕方を提案している。

これにより、必要以上の大きさの建物を建てることなく広がる生活空間を実現できるのだ。断熱性能にコストをかけると、余計な大きさの建物をつくることなく広い生活空間を獲得することができるという考えにもなっている。

「圧倒的な吹き抜け空間」

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス 中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

リビング空間において圧倒的な解放感を演出するのが「吹き抜け」。ソファーに座れば、視点が低くなり天井の高さがより高く感じられ開放感を感じることができる。リビングの天井は外側の軒裏とつながる木板のデザイン。外の軒裏とつなげることで自然と視線が外へと導かれる。同素材で空間をつなげていくことで開放性を更に演出する。吹き抜け上部のハイサイド窓は、内と外をつなげるだけでなく、その先の長野の空を切り取りピクチャーウインドウとして景色をリビングに取り込み住む人を楽しくさせる。

安心感のある剛性と快適性を確保する温熱環境は、吹き抜け空間の居心地に直結する。どんなに開放的でデザイン性が良くても、安全性に不安を抱え、上下の温度差を感じる不快感は居心地の良い空間とは言えない。住宅性能を熟知したナカタヒロヨ氏の大胆かつ緻密な設計技術が「圧倒的な吹き抜け空間」をつくりだしている。

「シンボリックな壁が果たす効果」

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

床から天井までグラデーションでつながっていくシンボリックな壁がリビングに存在している。唯一、このモデルハウスのアクセントと言っても良いかもしれない。

この壁は、ゾーンの分離や視線の抜けや止め、光の反射、蓄熱、など様々な効果のためにナカタヒロヨ氏は最初からこの壁を設計の中心に置いている。

壁の裏側には人が行き来する廊下的な空間と階段が存在している。様々な機能の空間が曖昧につながることを計算し、壁を設計した。すべてがオープンにつながることで開放性を作ることもできたが、今回はあえてそれぞれの機能が完全に遮断されることなく緩やかにつながるよう構成された。

壁は、時には落ち着くための拠り所ともなる。完全に仕切られていないシンボリックな壁の周りに家族が居場所を見つけ緩やかにつながる距離感をつくりだしている。

「陽だまりのある生活」

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

玄関土間に差し込む光が楽しい。玄関でありリビングであり、土間空間は多目的な中間領域として存在している。使用目的が住まい手に任されている多機能な土間空間に光が差し込み、住まい手のインスピレーションを掻き立てる。リビングの上部から差し込む光の筋も季節によって変化する。光の入り方を見ながら季節の移ろいを感じるのも一興なのであろう。

ダイニングエリアにはL字のベンチを採用した。ベンチに座りながら、大きな窓の外にある植栽に目を向けてみたり、外の植栽の葉と葉の間から抜けてくる光を浴びながら食事を楽しむ。暮らしの中に様々な陽だまりを作り、季節感と共に光の時間を感じるのも「日々是好日」。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「基礎から断熱する」

土間空間は、中澤勝一建築が採用する基礎断熱が可能としている。『基礎はコンクリートの素材で作られています。コンクリートは蓄熱する素材ですので、冬の寒さにコンクリートを晒してしまうと、冷えが蓄熱し室内に冷輻射として熱を伝えてしまいます。信州の冬は厳しく、その寒さをコンクリートの基礎を通じて室内に入れてしまっては、底冷えする寒さに耐えながらの生活を余儀なくされます。どんなにデザインが良くて、間取りが広くても、夏暑くて冬寒い住まいは楽しくないと思うのです。』と中澤氏は言う。冬の暖かな陽だまりの土間を楽しむための配慮が基礎断熱からもうかがえる。

「内外のつながりを設計する」

外の空間が内部とつながりを持つと、空間だけでなく生活の幅も広がっていく。玄関土間から外の土間につながり、庭へとつながっていく。家の中の遊びと外の遊びがシームレスにつながり、家族の楽しみも広がっていく。

バーベキューをしたり、テントを張って遊んでみたり、土間先に椅子を置いて陽だまりの中でお茶を楽しんだりと、暮らし方のバリエーションが多くなり生活が豊かになっていく。庭先に植えるモミジの樹形にもこだわりを持って植栽する。外観デザインと植栽のバランス。リビングから土間のサッシのガラス越しに見える植栽の位置なども計算に入れている。アウトドアリビングを設計することもN9 designのコンセプトとなる。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「職人の技術で実現する」

高性能住宅は、高性能にしていけばいくほど施工の難易度が上がっていく。断熱材は厚くなり、外と内とでダブルで施工していく。G3スペックの住宅性能で気密を守りながら施工をしていくことは理論以上に難しいと中澤氏は言う。

作業量も大幅に増えていくことで施工チェックの回数も自ずと増えていく。断熱材は、ただ貼ればよいというものではなく、結露を防ぐ気密性も担保しながら施工しなくてはならない。作業量が増えていく中で、気密性を作る正確で丁寧な施工が求められていくのです。

棟梁の一人は言う「難易度が上がり手間は増えても、確実に良い住まいを適正な時間で作り上げることが大事」と。中澤勝一建築の「大工魂」は、難易度の高い施工に対して挑戦し続けている。

「日々是好日」

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

設計者であるナカタヒロヨ氏は今回のモデルハウスのテーマを「日々是好日」とした。

「日々是好日」はナカタヒロヨ氏のライフテーマでもある。設計者として主に住宅を手掛け続けてきたナカタヒロヨ氏は、特別でない普段通りの日常がある時間が豊かだと感じている。決して奇をてらうことなく普段使いが心地よい住まいを提案し続けてきた。その土地の特性を素直に受け止め、自然や街並みに溶け込む建築を意識し続けている。長野の風景の中には黄土の土壁が多く存在する。長野の歴史や伝統を意識した黄土の土壁を表現した仕上がりを採用したのも地域に溶け込む建築の思想からくるもの。

長野は周囲360°山に囲まれている。今回の敷地も東西南北に山が望める立地だった。室内のどこからも長野の山が望めるよう配慮した窓の配置。長野の四季を常に感じられるよう設計されている。当たり前の景色を特別な記憶にのこすこと。これも「日々是好日」のコンセプトからくるものである。

G3という住宅性能を設計に取り入れた新しい生活者への提案がある。固定概念にとらわれない空間のあり方、そして住まい方があるのだと思う。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

「N9 design」

N9 designが挑戦したモデルハウスは、「設計」と「性能」と「技術」の関係性の中でつくられている。G3の住まいづくりは、これらの要素の何が欠けても成り立たない。ただ、性能の良い住宅をつくるということにとどまらないブランドがN9 designだ。

中澤勝一建築HEAT20 G3モデルハウス

すべての答えは、住まい手の「日常」にあるのだと考えている。日常は、住まい手によって千差万別。その土地の風土や習慣を背景に、住まい手の要望に応えていく。中澤勝一建築の伝統と知恵が、G3スペックの住まいづくりへの挑戦の原動力となっている。進化は、まだまだ止まらない。

取材編集:AND ARCHI 君島貴史

N9designモデルハウスのスペックはこちら

【 モデルハウス基本情報 】

【 N9 designモデルハウスの見どころ 】

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中田啓予 写真

建築家・
中田 啓予

(Nakata Hiroyo)

一級建築士事務所ナカタヒロヨスタジオ(長野県)https://nakatahiroyo.com

「住宅の設計とは、住まい手の立場に立った、心地の良い暮らしのための「うつわ」作りと考えています。構造、機能、環境計画、デザインをバランスよく考えることが大切です。そして自由な発想を持ち、暮らしを楽しくするための工夫を忘れず、楽しい家づくりを心がけています。」

  • 1978年 富山県生まれ
  • 2001年 日本大学生産工学部建築工学科居住デザインコース 卒業
  • 2001年 小林盛設計事務所 勤務
  • 2005年 ナカタヒロヨスタジオ 設立
  • 2012年 長野アトリエを開設
  • 2019年 事務所所在地を長野へ移転

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