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L字の設計でプライバシーと開放性を両立した友人を招く家
長野市大豆島Y様邸 workscase_003

大豆島の閑静な住宅街にたたずむ黒と板張りが特徴のL字の家。おしゃれ好きな夫婦が求めたのは友人を呼んで開くBBQパーティーと広いリビング。「LDKは使い勝手がよく細かい収納が欲しい。余暇の時間はTVを見ながら晩酌したい」と楽しく話すY様ご夫婦。これから生まれてくるお子さんとの未来を想像しながらのヒアリング。建築家の細かい気配りが映える住まいができあがりました。

「ど真ん中という回答」 - 建築家の視点 -

建築家/羽田 彩乃
(羽田建築設計事務所)

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南北に長い敷地へ羽田氏が出した答えは、敷地中心に庭を分断するように建物を配置し、北側に駐車スペース、南側を多目的な庭として分ける事。2台のカーポートが建物の外観を邪魔しないようにしていることと隣地との間に駐車スペースを設けることで隣の住居との干渉地帯になるように計画した。

リビング上に広がる吹き抜けは、外部からの視線がある南ではなく北側に設けた。直射日光が差し込まないのでカーテンや庇を利用しなくても1年を通して安定したやわらかい光を手に入れられる。訪れた友人が「わっ!」と驚く開放感と楽しさが増すウッドデッキ。土地のパフォーマンスを活かした羽田氏の合理的な回答だ。

建築家プロフィール/羽田彩乃
Facade_1

Facade_1

通りからの視線が気になる個所は、地窓を設けることで、歩く人の視線を外し、室内では寛ぎながら庭を眺めることができる。

Facade_2

Facade_2

黒い重厚感のある外観。カーポートを初めから考慮し玄関ポーチとカーポートの天井の高さを揃え建物との一体感をもたらしている。

Living_1

Living_1

北側は隣地から離れているため、開口部を大きくとりやすくあえて吹き抜けを北側に設けた。南側が地窓のため重心が下がりがちな空間を開放的で伸びやかさを演出。また直射日光が射さないため、四季を通じて室内には穏やかな光がもたらされる。

Living_2

Living_2

梁・柱・鉄骨階段の組み合わせにより、単調になりがちが室内に軽やかなリズム感をもたらしている。

Atrium space

Atrium space

1階南側の窓から取り入れた風が、吹き抜けを介して2階北側へ抜けていくように計画している。

Approach

Approach

玄関アプローチには、庭のシンボルツリーがちょうど正面に見えるように窓を配置。外界に繋がる抜けにより奥行きを感じる。

Washroom

Atrium space

ランドリールームと繋がる洗面室。白い壁紙に、ターコイズのタイルが空間の清浄感をつくりだす。大きなシンクに大きな鏡で、忙しい朝時間や家事の時間もゆったり感をもたらす場に。