パッシブデザイン
パッシブデザイン
自然エネルギーを最大限に活かす、快適で健康な住まいの設計
パッシブデザインとは、太陽の光や熱、風といった自然のエネルギーを、機械設備に極力頼らずに住まいに取り入れる設計手法です。エネルギーを人工的に生み出すのではなく、自然の力を受け入れ、最小限の工夫で最大限の快適性を引き出す――そんな理にかなった考え方に基づいています。
たとえば、日差しがあれば光を採り入れ、風が吹けば通風を促し、雨が降れば地面へと無理なく導く。自然の摂理に逆らうことなく、それを暮らしに活かすという、非常に合理的で持続可能な姿勢が根底にあるのです。
しかし近年の住宅づくりでは、コスト削減や工期短縮が優先されるあまり、設計や素材の質が犠牲となり、空調や設備に頼る“アクティブ”な対処が主流になりつつあります。これは、自然の力を活かす本来の工夫が軽視されているとも言えるでしょう。
本来、住まいとは自然との調和を大切にし、長く快適に暮らせるものであるべきです。だからこそ今、パッシブデザインのような本質的で地に足のついた住まいづくりが、あらためて見直されるべき時代に来ているのではないでしょうか。
中澤勝一建築では、パッシブデザインに精通したプロフェッショナルな建築家と、自社大工による確かな施工技術により、エアコンなどの機械設備に頼りきることなく、自然エネルギーを上手に取り入れた、人にも環境にも優しい住まいをかたちにしています。
私たちが目指すのは、省エネ・快適・健康な住宅であると同時に、50年後、100年後にもなお美しく機能し続ける、陳腐化しないデザインの住まいです。地域の伝統文化や風土と調和しながら、世代を超えて生活の質を支える、そんな住宅を皆さまにお届けしてまいります。
[パッシブデザインの主な5項目]
日射を操る設計で、一年中心地よく、省エネに
夏の日差しを遮り、冬の日射を得られる庇の出幅をデザインすれば、電気代を節約しつつ、快適な空間が得られます。
例えば冬の日射を室内に取り込めれば、3.3㎡の大きさの掃出し窓から650Wの電気ストーブと同じ熱量が得られます。
(南面の壁の日射量を時間あたり330W/㎡、窓の日射取得率を60%とした場合)
光と風を導く、上質な住まいの工夫
吹き抜けを活かして、住まいの奥までやわらかな光を届けます。通行人の視線を避けた窓配置により、カーテンに頼らず自然光を楽しめる設計も可能です。
また、暖められた空気が上昇する性質を利用し、地窓と高窓を組み合わせた「重力換気」によって、春や秋の中間期には心地よい通風を確保。さらに縦すべり出し窓や袖壁などを取り入れることで、より効果的な風の流れを生み出します。