
先日、オンライン研修で建築家のお話を聞く機会がありました。
その中で、印象的だったお話をシェアする2回目です。
前回のブログでは、講師としてお話されていた建築家ナカタヒロヨ先生の家づくりに対する姿勢や、ゾーニングということを記事にしました。
間取りから家のデザインが生まれる
それぞれのゾーンのボリュームやゾーンとの距離感などが配分されることで、お家デザイン(外観)が生まれてくる
本やWEBでお気に入りの外観を見つけて、こんな外観のお家がいいです!
とおっしゃる方が多いです。
わたし自身も、外観のデザインから間取りを考えるものだと思っていました。
しかし家のデザインの本質は、間取りから生まれるものだ、ということに驚かされました。
それが建築家による自由で個性的なデザインの生み出し方なんですね。
一般的な家づくりの”外観デザイン”という縛りの中から、
自分たちらしい最適なプランがデザインされてくるのか、それも家づくりの楽しみ方です。
しかし、自分たちの暮らし方や好きなスタイル、好きな物、価値観、そういった人によって違う唯一無二のものから、あとは建築家にゆだねて自由にプランしてデザインを生み出してもらう、
これこそが建築家との家づくりの一番の醍醐味なのかもしれません。
自分たちのライフスタイルや嗜好や価値観をデザインすると、どんなカタチになるのか、
建築家(第3者)にはどう映るのか
そう考えると興味が湧いてきますね。
こういった手法は、やはり建築家でないと出来ないことではないでしょう。
工法や工事過程の都合などある程度の枠の中で設計する、ハウスメーカーや工務店に所属する設計士とは、設計の手法が違うと思いました。

居心地の良いうつわ(家)をつくる覚悟
今の住宅は、お家の性能を生かすためだったり、お家の建材価格が高くなっている、建てたい土地の大きさなど、様々な要因でコンパクト化の傾向にあります。
そういう条件に対しての、建築家の考え方についてもお話されていました。
コンパクトでも居心地のよさは作れます
例えば、コンパクトさを感じさせない、広がりを感じさせるには
天井を高くとり開放的にしたり、
高低差のギャップをつけて視界の中でリズムを作ったり、
視線の先に抜けを作る
そういった3D的な演出することで
「なんか広々としてるね」
と感じる空間にすることができます。
他にも色々と手法はありますが、
ネガティブな要素をポジティブに変える
それが、建築家の仕事だと思っています。
必ず居心地良くします!!
最後はこの言葉で締めくくられました。
断言しているところがカッコいい!
最後の言葉に、
建築家魂というか、
プロとしての覚悟
がビンビンと伝わってきました。
建築家と設計士の違いは何か?
この質問によくぶつかりますが、
その違いはここにあるんじゃないかな。
あくまでも、わたしの主観ですが
設計士→良い家を設計する人
建築家→住み手が居心地よく暮らす入れ物(うつわ)を設計する人

最終的には、自分たちの暮らす場所がどんな場所でありたいか、
それによって選ぶものが違ってくる、ということなんです。
こんなことを考えて「どこで家を建てようか」なんて人は誰もいないと思いますが、
無意識に、自分たちの感覚にあるところをちゃんと選んでいるんだと思います。
なので、何がいいとか悪いとかではありませんが、
R+houseに魅力を感じて下さる方は
無意識の中で
自分たちが居心地よく暮らすための入れ物が欲しい!
と、建築家魂を感じている方ではないかな、と思いました。
まとめ
ということで、建築家によるプランニングセミナーで印象的だったお話を2回にわたりシェアさせていただきましたが、いかがでしたか?
今回はナカタヒロヨ先生のお話でしたが
建築家ってどんな人なの?
どんな風に考えてデザインしている?
そんなことが多少なりとも伝わっていたら嬉しいです。